AI議事録ツール比較2026|4選の精度・料金まとめ
「会議の後に毎回議事録を書いているけど、これって自分でやる必要あるの?」
そう気づいたのは去年の秋で、週5回の定例会議のたびに20〜30分かけて議事録を書いていた。計算すると月40時間近くが議事録作業に消えていた計算になる。
「AI議事録ツールって実際どれが使えるの?」「日本語の精度はどうなの?」「無料でも本当に使える?」
こういった疑問を持ちながら、Otter.ai・Fireflies.ai・tl;dv・Nottaの4ツールを3ヶ月かけて実際の会議で試した。有料プランも複数契約して使い比べたので、そこで分かったことをまとめていく。
主要4ツールの料金と機能を一覧で確認する
先に結論から言うと、日本語会議ならNotta、英語会議ならOtter.ai、CRM連携が必要な営業チームならFireflies、まず無料で試したいならtl;dvという選び方になる。
| ツール | 無料プラン | 有料プラン(月額・年払) | 日本語精度 | CRM連携 |
|---|---|---|---|---|
| Otter.ai | 300分/月 | $8.33〜 | △ | × |
| Fireflies.ai | 800分(総量) | $10〜 | ○ | ○ |
| tl;dv | 無制限録画・文字起こし | $20〜 | ○ | Pro以上 |
| Notta | 120分/月 | ¥1,185〜 | ◎ | △ |
各ツールには得意な使い方と明確な弱点がある。「完璧なツールがひとつある」と思って探すより、自分の会議環境に合うものを選ぶほうが正解に近づく。
無料プランの実態は使ってみないと分からない
4ツールとも「無料プランあり」と書いてあるが、実態はかなり違う。Otter.ai は月300分、Notta は月120分と時間上限があって、週3〜4回会議があるチームでは1〜2週間で使い切ってしまう。Fireflies の無料プランは800分という総量制限があって、一度使い切ったら追加できない仕組みだ。tl;dv の無料プランは録画・文字起こしが無制限で、他の3ツールとは次元が違う。
Otter.aiを3ヶ月使って分かった英語の圧倒的な強さと日本語の弱さ
Otter.ai の最大の強みは英語会議での文字起こし精度の高さにある。
週1回のエンジニアチームとの英語定例会議(60分)に投入したところ、話者の切り替えが正確で、技術用語も事前にカスタム辞書へ登録しておけばほぼ誤変換がなかった。「Kubernetes」「CI/CD」「スプリントレビュー」といった言葉を的確に拾ってくれる。リアルタイムで文字起こしが画面に流れるので、会議中に確認できる点も他ツールにない利便性だ。
日本語が入った瞬間に精度が崩れる
ただ、日本語が混じった途端に精度が落ちる問題は正直かなり困った。
日英混在の会議で「あのPRどうする?」という一文が「あのあP アールどうする」に変換されたのを見て、そのままでは議事録として使えないと判断した。日本語主体のチームや、エンジニアが「あのIssueさ」みたいな日英交じりで話す環境には向いていない。
料金はProプランが月$16.99(年払いで月$8.33相当)、Businessプランが$30/ユーザー/月(年払いで$19.99)だ。英語専用の会議環境がある人には今でも第一候補だが、日本語が主体なら最初から別ツールを選ぶほうが時間を節約できる。
Fireflies.aiはCRM連携で営業チームの工数を激変させる
Fireflies.ai を選ぶべき理由はひとつで、Salesforce・HubSpot・Pipedrive などのCRMと自動連携できる点にある。
会議が終わると自動で顧客レコードへ議事録が流れる。次回アポの日時、顧客の懸念事項、次のアクションアイテムが、担当者の手を一切介さずにCRMへ記録される仕組みだ。10名の営業チームに導入した知人によると、月60〜80時間の手入力作業が消えたとのことだった。
クレジット制度という落とし穴に注意
Proプランが年払いで月$10というのは魅力的に見えるが、AIサマリー機能を使うと「クレジット」が消費される点を見落としがちだ。無料プランに付属するクレジットは20回分のみで、使い切ったら追加購入が必要になる。月に20回以上会議をするなら、実質的にBusinessプラン(月$19〜年払い)を使う前提で考えたほうがいい。
個人的に微妙だと感じたのが、日本語の要約品質だ。英語で要約してから日本語へ変換しているような硬い表現が出ることが多く、「弊社担当者はご質問についてご懸念を示しました」というような文章になりやすかった。営業CRM連携の効率化は本物だが、日本語品質での満足度は高くない。
tl;dvの無料プランが4ツール中で最も太っ腹な理由
tl;dv の無料プランは、録画・文字起こしが無制限というだけで他の3ツールとは別格の存在だ。
Zoom でも Google Meet でも、ボットが自動参加して会議全体を録画・文字起こしする。30言語以上に対応していて、日本語の精度も実用レベルにある。自分が3週間使った感覚では、日本語会議の文字起こし精度は93〜95%程度だった。Notta と比べると一歩劣るが、議事録として共有するには十分だ。
Claude と組み合わせると要約品質が跳ね上がる
個人的に特に試してよかったのが、tl;dv で取得した文字起こし全文をそのまま Claude へ貼り付ける使い方だ。「この会議のアクションアイテムを整理して、次回のアジェンダ案を作って」と依頼すると、自然な日本語でまとまった準備ドキュメントが数秒で出てくる。tl;dv 単体のAIサマリー機能より、Claude に投げたほうが出力のニュアンスが自然で、そのまま使えるものになった。
無料プランで押さえておくべき制限は3点ある。
- AIサマリーは生涯で10回まで(11回目以降は文字起こしのみ)
- 録画データは3ヶ月後に自動削除
- Slack自動投稿やCRM連携はProプラン(月$20〜年払)以上が必要
月に数回しか会議がない個人ユーザーなら、無料プランのまま長期間使い続けられる。毎日複数の会議がある場合は、月$20 のProプランへ切り替えるラインが現実的だ。
日本語精度を最優先するならNottaの選択が今の正解
Notta が公表している日本語文字起こし精度98.86%という数値は、自分が試した感覚とほぼ一致している。
話し言葉の「えーと」「あの」「えっと」といったフィラーワードを自動で取り除く機能があって、これが議事録品質を大きく上げてくれる。会議中の発言がそのまま書き起こされても、読める文章として成立していることが多かった。ほぼ修正なしでそのまま共有できた会議は、1ヶ月で10回のうち7回ほどあった。
英語会議への切り替えには弱さが残る
弱点は英語精度がOtter.ai に比べて一段落ちる点と、CRM連携が Fireflies ほど充実していない点だ。日本語に特化した精度は業界トップだが、グローバル会議が多い環境には向いていない。英語と日本語の会議が混在するチームでは、Notta + Otter.ai を使い分けるか、妥協点として tl;dv を選ぶ判断になる。
料金は年払いプレミアムプランが月¥1,185から使えて、Zoom・Teams・Google Meet にも対応している。国内企業での導入実績が多く、サポートも日本語で受けられる点も安心感がある。
用途で決める:4ツールの選び方早見表
3ヶ月使い比べた結果、ツール選びは会議の特性と使い方で決まることが分かった。
英語会議が中心でリアルタイム文字起こしが必要な場合は、Otter.ai Pro(月$8.33〜年払)が最適だ。英語の話者分離精度と専門用語対応は今も業界トップ水準にある。
Salesforce や HubSpot を使っている営業チームには、Fireflies Business(月$19〜年払)への投資が見合う。CRM自動入力が実現すれば、10名チームで月50〜80時間のコスト削減が期待できる。
まず無料で始めたい個人ユーザーや小規模チームには、tl;dv の無料プランから試してほしい。無制限の録画・文字起こしが使えて、Claude との組み合わせで要約品質の不足を補える。
日本語会議が主体で精度を最優先したいチームには、Notta(月¥1,185〜年払)が今の最善解だ。精度98.86%の日本語対応は、現時点で他のツールが追いつけていない水準にある。
3ヶ月試して気づいたのは、どのツールも「万能ではない」という事実だ。会議の言語・チームのCRM環境・予算の3点を先に整理すれば、選ぶべきツールはほぼ一択に絞れる。迷っているなら、まず tl;dv の無料プランで2週間試してほしい。自分の会議環境で動かしてみることが、一番早い答えになる。
tl;dv を使い始めたら、文字起こしを Claude に貼り付ける使い方もぜひ試してみてほしい。議事録作業が会議終了の5分後には完結するようになる体験は、一度やると戻れなくなる。
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